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木のまち・木のいえ リレーフォーラム・大会

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これまでの開催状況

木のまち・木のいえリレーフォーラム イン 山形
~木のまち・木のいえ推進フォーラム交流イベント・第9回リレーフォーラム~

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主催者 やまがた県産木材利用センター、一般社団法人木を活かす建築推進協議会
開催日 2010/11/18
開催時間 13:30~17:00
会場 山形ビッグウィング(山形国際交流プラザ)
開催目的  「公共建築物等における木材利用の促進に関する法律」の制定・施行を受けて、同法の積極的な推進を図るための取組みや課題について、発注者、建築関係者、森林・木材関係者等が相集い、議論を進める。
入場料 無料
参加対象者 発注者、建築関係者、森林・木材関係者、一般
後援団体 林野庁、国土交通省、山形県(予定)、一般社団法人山形県建築協会、社団法人山形県建築士会、社団法人山形県建築士事務所協会、山形県森林協会、山形県森林組合連合会、山形県木材産業協同組合、木のまち・木のいえ推進フォーラム
出席幹事 大橋好光幹事

開催内容<プログラム内容>

13:00 開場
13:30 開会
      主催者挨拶  安部 政昭 氏(やまがた県産木材利用センター 理事長) 
      来賓祝辞    農林水産大臣祝辞(津元 頼光 氏 林野庁森林整備部長) 
                山形県知事祝辞 (斉藤 亮一 氏 山形県農林水産部長) 
13:45 講演
      公共建築物等における木材利用の促進に関する法律と、国産材の供給促進への取り組みについて
                木下 仁 氏(林野庁林政部木材産業課 課長補佐)
14:05 事例発表
      (1)三川町立東郷小学校 等・・・菅原 英介 氏(㈱菅原設計 代表取締役所長)
        ・地元(庄内地方)の杉材(天然乾燥材)を使った木造小学校等の紹介。
        ・根曲がり材等も含め、一本の丸太を有効に使い、歩留まりを上げている。
      (2)七日町御殿堰開発 等・・・東海林 優 氏(㈱シェルター KES事業部 取締役部長)
        ・山形市内の中心街(防火地域)における耐火建築物木造2階建て商業施設等の紹介。
        ・地元産カラマツの集成材。主要構造部を耐火被覆することにより、軒裏を現わしに。
14:35~14:45 休憩 (県産木材利用促進PRビデオ放映)
14:45 パネルディスカッション
      【テーマ】 「山形から発信! 木造建築の未来」
      【コーディネーター】 大橋 好光 氏(東京都市大学工学部建築学科 教授、
                             木のまち・木のいえ推進フォーラム幹事)
      【パネラー】       富田 修一 氏(山形県県土整備部建築住宅課 営繕室長)
                    菅原 英介 氏(前出)
                    岸 三郎兵衞 氏(金山町森林組合 代表理事組合長)
                    阿部 昭 氏(㈱阿部製材所 代表取締役)
                    木村 一義 氏(㈱シェルター 代表取締役)

      17:00 終了

関連資料

実施報告

第9回 木のまち・木のいえ リレーフォーラムイン山形
日時:平成22年11月18日 
場所:山形市平久保 山形国際交流プラザ ビッグウィング テーマ◎山形から発信!木造建築の未来
 

1.主催者挨拶 
やまがた県産木材利用センター理事長 安部 政昭

2.来賓挨拶 
農林水産大臣 鹿野 道彦(代読 林野庁森林整備部長 津本 頼光)
山形県知事 吉村 美栄子(代読 山形県農林水産部長 斉藤 亮一) 

3.講演  
林野庁林政部木材産業課 課長補佐 木下 仁 「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律と、国産材の供給促進への取り組みについて」

4.事例発表
(1)三川町立東郷小学校等  菅原 英介 (株)菅原設計代表取締役所長   三川町立東郷小学校は、平成16年の12月に完成した、オール木造の建物。材料は、地元のスギのむく材。根曲がっていて一部極端に曲がっているものもあるが、そういう材料をどのように使うかによって、丸太の歩留まりが良くなる。私自身ずっと前から山をまわっていて、木を見て、デザインしている。四万石の材料を使っているので、これを地元で調達できないですかということで説明をして、山の方に事前にお願いして、葉付き乾燥材を出していただいた。
5工区に分けてやっているが、地元の5社の工務店が元請として、木工事をしている。 しゃちや、せんは、工務店の紹介で、地元の土蔵を解体した材料のけやきを提供していただいている。
ランチルームに木壁画を作ったが、これは鶴岡市の桜ヶ丘というところで心身障害児の授産施設と、長年お付き合いさせていただいており、そこで壁画を制作した。
音楽室も、木質で厚い材料を使うと非常に響きがいい。反響と吸収がちょうど良い。
あつみ保育園を今やっている。上棟式には、子供たちも皆喜んで参加した。これが一生の思い出になると思う。

(2)七日町御殿堰開発等  東海林 優 (株)シェルターKES事業部取締役部長   株式会社シェルターは地元木材を活用して、独自のコネクターを使用した大規模木造の、構造設計、構造計算、木造の構造体の供給を行っている。
日本では、木構造建築の技術開発がなされず、RC造S造と肩を並べることができなかったが、1987年、建築基準法の改正を機に、集成材工法の基準が確立され、大型木造建築の建築が可能になった。  七日町御殿堰開発は、山形市の七日町のメインストリート、防火地域に位置する、延べ面積750㎡、2階建ての木造耐火建築物。柱は集成材の200×200、梁は200×650の集成材。両方とも地元山形のからまつを利用(106㎥)。主要構造部は石膏ボードで耐火被覆しているが、外壁、軒の部分、下屋の部分に関しては全て木を表し、野地板を表した純和風建築に仕上げている。
木材は、山形県森林組合連合会を中心として、全て山形のものを準備していただいた。集成材のラミナまでの加工製材、乾燥までを山形市内の製材工場で行った。
木造はRCとか鉄骨と違い、表した場合でも皆が触りに行く優しい面を持ってる。また、構造体自体が軽いので、基礎工事費を安価にする事が出来、養生期間がないので短い工期で出来るという長所がある。
青森県の東通村小学校の校舎は、校舎の面積が5041㎡、長さ180m×66mで高さが12.7mの大きな建築物。地元のスギ材の140角の柱をつくり、それを5本合わせて構造計画を行った。

 5.パネルディスカッション
「山形から発信!木造建築の未来」
コーディネーター  大橋好光  東京都市大学工学部建築学科教授
                木のまち・木のいえ推進フォーラム幹事
パネラー      富田修一  山形県県土整備部建築住宅課営繕室長
                              菅原英介  (株)菅原設計代表取締役所長
                              岸三郎兵衛 金山町森林組合代表理事組合長
                              阿部昭   (株)阿部製材所代表取締役
                              木村一義  (株)シェルター代表取締役 

富田
山形県は森林面積が67万ヘクタール、県土の約72%、そのうちスギの人工林、里山のナラ林、奥山のブナ林が約3割ずつという割合。木材の総需給量は平成2年をピークに減少しているが、県産材の自給率は平成16年以降50%台に回復している。住宅は、木造在来工法が全体の約6割で、2×4が約1割という状況。
県においては、“やまがたの木”循環利用促進ビジョンという五カ年計画を策定し、県民参加型の「やまがた木づかい運動」、公共施設での木材の率先利用の推進、顔の見える山形の木でいえづくり推進等を行っている。
具体的な計画として、県産木材利用拡大山形県率先行動計画を策定し、公共建築物の木造化・木質化の推進、土木工事における木材利用の促進、備品における木製品の導入、木質バイオマス資源の利用促進等を推進している。  これを受けて、県土整備部営繕室でも、山形県建築工事県産木材利活用指針を21年1月につくった。具体的には、高さ13m軒高9m以下、延べ面積1000㎡以内のものは優先的に木造化し、木材のうち県産木材の比率を70%にしていく。また木質化、内装・外装等については、100㎡当たり木材使用量1㎥以上、そのうち3割を県産木材にしようという目標を立てている。  例として今年度、酒田特別支援学校を木造で新築している。木造平屋建て、延べ面積2397㎡。木材使用量697㎥の約9割を県産材の主にスギ材を使用している。設計的には、3ヶ所に渡り廊下をつくり、1000㎡の区画を除外している。また、出来るだけ汎用性の高い材料、柱だと13.5センチ、小屋組みもトラス構造にして細くすることにより、坪単価も65~6万という木造住宅の少し高級な住宅程度に抑えている。
 また、県産材住宅の普及推進のために、山形のいえづくり利子補給制度や、リフォームに対する資金融資事業、「伝承の匠」という大工さんを知事表彰する制度等を実施している。
 木造建築の場合どうしても耐火制限があり、1000㎡を超えると、なかなか木造が出来ないので、県の行政の運用として、幅3m以上の渡り廊下で防火戸をつけた場合や、間にRC等の耐火構造を挟むことによって、別棟にするということで、木造で大きなものができるようにしている。  今回新しい法律が出来て、国の基本方針が出たので、県としても早速利用の促進の基本方針を各部局と合意形成を計りながら策定したい。こういう新たな法律が出来たことを契機に、川上から川下まで、木材業界に携わる皆様方と連携を計って、大きな力にして、推進を全県的な運動まで高めていきたい。

菅原
木材の強度をどう考えるかというときに、目視等級、機械等級、無等級があるが、私は無等級を使っている。材料を見ればどのくらいの強度かが大体わかるが、基準強度は基準法で、無等級の場合は177kg/cm、となっているが、コンクリートの強度が180~210kg/cmなので、圧縮強度においてはコンクリートもスギ材の場合でもほぼ同じ。そういうような、強度を体験的に知る必要がある。
乾燥については、18%より少ない含水率を使いなさいということだが、私は自然乾燥にこだわっている。絶対狂いたくない、建具の枠とか、テーブルの天板とか、どうしても人口乾燥させるものもあるが、その他のものは自然乾燥させる。木を自然でゆっくり乾燥させると、導管が縮まらないので、木の質感、木の温かみが出てくる。
日本農林規格で等級付けをすると、地元のスギ材で根曲がり材や中曲がり材は規格外ということになるが、そういうものを出来るだけ使って、コストを下げるかが大事。屋根の野地板も、合板を使わず、仕上げ材の中でも節が多いものなどを使う。そうやって一本の丸太を、非常に無駄なく使うという事で、山の木を大事に使っている。東京など供給される側がとにかく品質にこだわった場合、じゃあ品質に外れたものの有効利用をどう考えるのかという問題がある。その部分も、供給側と供給される側の立場が違うので、やはり山形県では山形県独自の考え方も必要だと思う。
建築基準法との関係では、水平耐力、地震とか風に対する壁倍率とか床倍率とかが、木造住宅や合板を前提にやっているので、少し規模が大きい小学校などでやろうとすると当てはまらない。例えば、屋根の野地板にスギ材を斜め張りしようとすると、基準が無いので、公的機関の試験データがないと駄目とか言われる。また例えば保育園と幼稚園なんかは差が無いはずだが、保育園になると福祉施設になって内装制限がかかるので、同じようなものであっても木が非常に使いにくい。
木造が若い人の雇用の場となるためには、いかに地域の材料を使って、機械化できないところを手でやっていくか。そして、地元の木を曲がったものは曲がったまま、手を使って有効利用することが、雇用の面においても大きなファクターになる。

岸 
金山町は、街並みづくり百年運動を約25年前からやっている。当時は1500~600戸の住宅数だったが、年間数十棟の規模で改築されていて、もしその大方が、昔からの景観を形成している切妻屋根のスギの柱を使った白壁つくりの住宅が建ってくれれば、百年で大体全部入れ換わるだろうという運動が起こり、住民と町の職員や商工会、森林組合が一緒になってまちづくりをやっている。
森林組合は、地場消費を中心に、地元の大工さん方相手に製材事業をやってきたが、最近は金山町で年に数棟というレベルで、森林組合も町だけの需要ではとてもやっていけないので、十数年前から他地域に活路を見いだしている。上棟まで金山大工さんが施工を行い、東京ではそのあと東京在住の大工さんが後を引き継ぐリレー住宅をやっている。お客さんご案内するときに、金山町の良好な街並みが一役買っている。また、たまたま今回縁があって、沖縄県宮古島に7棟分の材を供給し、金山の大工さんが現地へ行って施工する事ができた。  金山森林組合の製材工場も、自立するには、地元の大工さんと協調しながら、大手の及ばない隙間と言うか、或いはへその曲がったというか、想いを持つ方を大切にしながら、こちらの想いを伝えつつやっていくしかない。ただ、それだけでは足りないので、国交省からの予算を頂き、金山スギ住宅が、どの点が優れているのか、どのようにすれば快適に過ごせるのかという仕様書を昨年、(独)建築研究所のお力を頂いてつくった。木材を製材してただ売り出すだけでなく、どのように使うかという手法をメニューに含めて、大工さん共々、ある意味、隙間を狙いながらやっていきたい。また、集成材のラミナの供給にも、是非対応していきたい。
公共建築では、小・中学校や、橋の歩道橋などで、地元の木材をふんだんに使ってもらっている。

阿部 
住宅着工の減少に伴って、製材の生産量も同じように下がってきているので、生産一本ではなかなか難しくなるという時期をとらえて、その時々で、加工の方にシフトしてきた。まだまだ主力は製材所ではあるが、それを糧にして色んな加工をして付加価値をつけてお渡しする、今後もこういう時代になっていくと思う。  (公共建築工事)標準仕様書の中に、木材の含水率としてA種B種というのがあって、構造材のA種で含水率は20%以下、それが一番ゆるいのだが、山形は乾燥材が無いのでこれにしておくよというところでAが大体○になっている。しかし、今は耐震設計が断然厳しくなっていて、そこが私共の業界が遅れているところ。今回、庄内ひとつになって地域の約10社の企業と一緒になって、人工乾燥機の設備導入の相談をしている。行政の応援を頂きながら、来年の今頃には生産を開始したいという目標を持って皆さんと努力をし、いままさに佳境に入っているところ。県内初めてのトレーサビリティも含めて、提案し、担保できるようしていきたい。  公共建築物では、8~10齢級の杉だと、大体250~300くらいで、取れる梁材が300以下なので、おのずとそこに限界がある。酒田のシネコンでは、そのへんを考慮頂いて、地域の間伐材利用ということで設計の方に取り組んでいただき、300以下の梁材や、トラスの活用といった取り組みでクリアしている。これからも適材適所、また、集成材の活用も含め、設計者の方と相談し、その建物に応じた使い方をしながら、皆さんに提案出来る公共物の供給をしていきたい。

木村 
子供のころから、親の刻み仕事を見ていて、木造建築のブラックボックスは、仕口継手と感じていた。大人になって現場に行くと、単純な間取り・切妻の外観で、こんな複雑な仕口継手が必要なのかと思った。そして、部材欠損も非常に多い。そこでなんとか、仕口継手をもっと強いものにしなければならないと思ったので、日本で最初に接合金物を開発した。
阪神淡路大震災の時も、下に活断層が走っている、3階建てRCマンションも含めて周りがみな倒壊した場所で、1棟だけ無事に残った。それで、金物を使った工法は地震に強い、という認識が広まった。
公共建築へのチャレンジの最初は、岩手県でカラマツの町有林を使って、三階建ての役場庁舎をつくった。これはまさに公共事業で、まちの木を伐採してそこで公共建築物をやって、地域の大工さん、職人さんを使うようにすると、お金が全部地元に還流される。地元が出した金も山の所有者に帰って行く。
山形の七日町の商業防火地域に、木造耐火構造の店舗を作った。また、来年度は山口県に、延べ面積5000㎡の日本最大となる木造耐火建築を建築する。今後も地元の製材業者、大工さんたちと協力し、チャレンジしていきたい。プルデマンド、仕事をもらうのではなく仕事をつくるスタンスが重要。  法的整備と、行政当局の支援体勢をきちんとつくって欲しい。55年間RCで行政をずっとやってきたので、我々が新しいものを持っていくと、面倒くさいものを持ってきたというのが行政の本音。行政現場の理解と協力を是非お願いしたい。

大橋 
本当に画期的な日本の歴史に残るような法律が出来たと思う。それを上手く実現していく為に、木造建築をもっと建てやすくするような環境づくりを民間と行政とが一体になって進めなければならないと思う。本日の議論でいろいろな課題が浮き彫りにされたが、この山形には、木材もある、技術もある、そして行政の理解もあるので、今日のタイトルどおり、山形から発信する木造建築の明るい未来が見えたと思う。これから県のほうでも方針を策定するということなので、今日ご発言いただいたようなそれぞれの立場の方が、一つにまとまって、木造化、特に公共建築の木造化を、全国のお手本になるような進め方で実現していっていただけるのではないかと期待したい。

Photo                  
会場の様子          
                   
         
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