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代表挨拶
住宅・建築物における木材利用促進の意義
住宅などの建築生産は、基本的に資源・エネルギ-を消費することで成り立っている。同時に投入された資材は長期間にわたって使用されることから、廃棄されるまで資源をストックするという側面をもっている。
住宅・建築物における木材利用促進は省エネルギーによる二酸化炭素削減対策と同時に炭素貯蔵対策でもある。この分野の「低炭素社会」という用語の意図するところは「低二酸化炭素社会」「高炭素貯蔵」といったほうが明確である。すなわち木造建築は樹木のように二酸化炭素CO2を吸収して成長することはないが、炭素が固定保管されている炭素ストック(「C標示」)状態にある。いわば「もうひとつの森林」である
地球環境保全、地球温暖化防止、化石資源の枯渇、資源戦争に突入してきている中で、わが国の森林の状況は先人達の努力で成熟してきている。その木材が適正利用されずに更新されないことによる資源の持続性が危惧されている。間伐から長伐期までの伐期多様化に対応する山元への資金還元が資源の持続性と国土保全に寄与する鍵でもある。
住宅・建築物における木材利用促進は資源生産の場である森林から、木材、木造建築、そしてその生活、保存、解体までの同世代相互関係にある「空間的連携」と、世代を超えた木材資源の更新や建築物の維持管理や補修など「時間的連携」の両側面を有している。とくに、木材、木造建築はその土地、気象条件そして人、文化に基盤をおいている。そこには祖父母から父母へ、そして子や孫へ受け継ごうという思いがみられる。そういう視点で、我々は「木の文化」を改めて認識したい。
「木のまち・木のいえ推進フォーラム」はいろいろな分野、視点の人々が「木材利用」という命題の中で情報を共有し、研鑽、展開するための場でありたい。
有馬孝禮
宮崎県木材利用技術センター 所長
東京大学 名誉教授








